KFC、バーガーキング、マクドナルド……韓国から外資系食品企業が次々撤退か【ゆっくり解説】

2022年6月16日 2022年6月16日

10万グラムの人

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韓国企業の買収合併(M&A)市場に、ハンバーガーブランドが相次いで登場している。バーガーキング、KFCに続き、韓国マクドナルドまで売りに出されている。3月に自主上場廃止した韓国国内ハンバーガーブランドのマムスターチも下半期頃に市場に出てくる展望で、ファーストフードM&Aが活発化しそうだ。

韓国の投資銀行(IB)業界では、韓国国内ハンバーガー市場の成長が停滞し、新しいオーナー探しが容易ではないという分析と、単身世帯の増加、コロナ終息などで依然として成長潜在力が大きく、買い手が少なくないという見通しが分かれている。

9日、韓国のIB業界によると、マクドナルド米本社は未来アセット証券を諮問会社に選定し、韓国マクドナルド事業を譲受するパートナーを探している。マクドナルドは2006年頃から、米国以外の地域では現地事業者（DL）に事業総括を任せ、本社はロイヤルティのみ受け取る方式に事業構造を変えている。韓国でも2016年毎日乳業-カラーイルコンソーシアムと交渉を行ったが、取引が失敗に終わった経緯がある。当時、一緒に売りに出た中国と香港事業権は、グローバル私募ファンド(PEF)のカーライルが中国シティックグループとコンソーシアムを組んで買収した。

これに先立ち、グローバル私募ファンドのアフィニティ·パートナーズは昨年末、バーガーキングの韓国および日本事業権を売却することにし、ゴールドマンサックスを諮問会社に選定した。KFCを保有しているKGグループも今年初め、サムジョンKPMGを雇用して売却作業を進めている。

売却に乗り出した理由はまちまちだ。バーガーキングは、アフィニティが2016年に国内私募ファンドVIGパートナーズから買収して6年が経って「投資回収(EXIT)」のために売り物として出した。KFCは、KGグループが2017年、欧州系私募ファンドCVCキャピタルから買い入れたが、実績不振と財務構造悪化で再び市場に出したケースだ。

世界的なファーストフードブランドが一度に市場にあふれ出て、すべて新しいオーナー探しに成功するか関心が集まっている。韓国のハンバーガー市場は、2016年の（母親が娘の病気をハンバーガーのせいだとしてマクドナルドを訴えた）ハンバーガー病事件と2020年のコロナ大流行などで成長速度が停滞している状態だ。店舗数も飽和水準に達したという評価が多い。全国の主要ハンバーガーブランド売場は、昨年現在、約3500店に達する。バーガーキングとマムスターチがここ数年間、攻撃的に売り場を拡張した影響だ。業界では、売り場数が2025年頃に4000個まで増えた後、これ以上増えないと見ている。

原材料費、人件費、配達費用など費用も増える傾向だ。マクドナルドは、売上が2019年の7248億ウォン（約724億円）から2020年には7910億ウォン（約791億円）、昨年には8678億ウォン（約867億円）に毎年増加した。加盟店の売上を含めれば、昨年の売上が1兆ウォン（約1000億円）を超えたと伝えられた。しかし、2019年に440億ウォン、2020年に483億ウォン、昨年には277億ウォン（約27億円）など、毎年営業赤字を出している。

特に、新型コロナウイルス感染症の大流行期間にクーパンイーツ、配達の民族など配達を通じた売上比重が増え、配達費用が大きく増加した。本社基準に合う品質管理と売場当たりの人数を維持するのにも少なからぬ費用がかかるという。その上、韓国マクドナルドは利益ではなく売上に比例して本社側にロイヤリティを支給している。これに伴い、2020年501億ウォン、昨年543億ウォンが本社に手数料として出た。

カギは、グローバル本社が、新事業者にどれだけ裁量権を与えるかだ。現在は新メニューを開発し、売場当たりの人員を減らすなど、経営上の主要決定を本社と協議しなければならない。 KFCは、米本社が韓国市場に合う新メニュー開発などに保守的な態度を維持し、ターンアラウンドの突破口を見出せなかったという。マクドナルドも厳格な本社基準を固守する可能性が高い。

IB業界関係者は「本社の品質基準などを守りながら経営効率性を高めるのは買収候補が解決しなければならない課題」と評価した。

下半期に売り物として出てくる低価格ハンバーガーブランドのマムスターチも変数だ。マムスターチは店舗数（1352店）基準でロッテリア（1330店）を超えた1位のメーカーだ。韓国国内の私募ファンドKL&パートナーズが2019年末、持分56.8%を買収した。先月、コスダック市場で上場廃止の手続きを終え、売却のための準備を終えた。

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