AIM-9 サイドワインダーは、アメリカで開発された世界で最も成功した短距離空対空ミサイルです。その名は、獲物の熱を感知して狩りをするヨコバイガラガラヘビ(サイドワインダー)に由来します。最大の特徴は、敵機が発する熱(赤外線)を自ら追尾する「パッシブ赤外線誘導」方式を採用した点です。これにより、パイロットはミサイルを発射するだけでよく、すぐに回避行動に移れる「撃ちっぱなし(ファイア・アンド・フォーゲット)」能力を実現しました。開発は1950年代初頭、物理学者ウィリアム・B・マクリーン博士の「ヘビにできるなら機械にもできるはずだ」というシンプルな着想から始まりました。彼は公式な予算がない中、仲間たちとガレージで開発を進め、驚くほど構造がシンプルで安価、かつ信頼性の高いミサイルを完成させました。1958年の台湾海峡危機で実戦デビューを飾ると、その圧倒的な性能で航空戦の歴史を塗り替え、一躍西側諸国の標準兵器となりました。その成功の秘訣は「シンプルさ故の拡張性」にあります。70年の長きにわたり、基本設計を変えずに中身だけを最新技術で「魔改造」し続けてきました。初期型は敵の真後ろからしか攻撃できませんでしたが、第3世代のAIM-9Lでは正面からも攻撃できる「オールアスペクト能力」を獲得。最新型のAIM-9Xでは、データリンクによる長射程化や、推力偏向ノズルによる驚異的な機動力を手に入れ、もはや別次元の兵器へと進化しています。ガレージから生まれたこの傑作は、70年経った今もなお世界の空の第一線で活躍し続ける、まさに「生ける伝説」と言える存在です。

0:00 あいさつ
0:23 概要
1:10 開発経緯
4:26 性能
6:39 進化の歴史、世代ごとの特徴
11:14 まとめ

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