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慰安婦問題の「噓」をただそうと結成された韓国の市民団体が今月末、ドイツの首都ベルリンを訪問し、同市に設置された慰安婦像の撤去を関係当局に求める計画を立てていることが、10日わかった。産経新聞と英語ニュース・オピニオンサイト、JAPAN Forwardの取材に応じた同団体幹部らは訪独の理由について、慰安婦問題の噓が世界で認識されない限り、正常な国際関係を構築することはできないということを伝えたいと語った。

今月末、同時期には、岸田文雄首相が先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席するためドイツを訪問する。4月に東京で行われた日独首脳会談で、慰安婦像の撤去をドイツ側に要請していた岸田首相に思わぬ〝援軍〟が現れた形だ。

この韓国の市民団体は、ソウルを拠点とする「慰安婦詐欺清算連帯」(朱玉順=ジュ・オクスン=代表)。保守系市民団体代表で、ユーチューブ・チャンネル「韓国お母さん放送局」常任理事を務める朱氏が呼びかけて韓国人研究者らが賛同し、今年1月に結成された。ベストセラーとなった『反日種族主義』の共同著者で、落星台経済研究所研究委員の李宇衍(イ・ウヨン)氏や、『赤い水曜日 30年間の慰安婦歪曲』などの著者で、韓国国史教科書研究所所長の金柄憲(キム・ビョンホン)氏らが名を連ねる。ベルリンには、3氏のほか、通訳者も同行するという。

一行は、今月25日から6日間、ベルリンを訪問し、慰安婦像が建つ同市ミッテ区の当局者やベルリン市議会に声明文や意見書を提出する予定のほか、慰安婦像の設置を主導した現地の韓国系市民団体「コリア協議会」(Korea Verband)の代表者との面会も調整しているという。また、滞在期間中、現地で記者会見を開きたいと話している。

ミッテ区の慰安婦像は2020年9月、区の公用地に設置された。日本政府がドイツ側に撤去を働きかけ、同10月にミッテ区長は撤去命令を出したが、市民団体側が反対し撤去命令は撤回された。同区は像の設置許可を1年間とし、昨年8月には設置期間を今年8月に延長。今後、さらに延長されるのか、関心が集まっている。

慰安婦像の台座には「第二次大戦中、日本軍はアジア太平洋地域の無数の少女や女性を強制連行し、性奴隷にした」などと事実に反する記載がある。

同団体幹部らは「こうした噓は日韓関係のみならず、国際関係をも悪化させる元凶になっている。噓をただしていく以外に正常な国際関係を構築することはできない。慰安婦問題の噓をまき散らすことは何の利益も生み出さず、対立と憎悪を煽(あお)るだけだということを韓国の研究者としてドイツの人たちに訴え、撤去を強く求めていきたい」と述べ、同活動への支援を呼び掛けた。
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